盛岡の珈琲店の歴史
盛岡の珈琲店の歴史は、明治時代の終わりにさかのぼります。
1890年(明治23年)、盛岡市に「喫茶ママ」という喫茶店が開店しました。
これは、盛岡市で現存する最古の喫茶店であり、盛岡市本町通に現在も営業を続けています。
「喫茶ママ」は、当時としては珍しい洋風の喫茶店でした。
店内には、洋風のテーブルや椅子、そしてコーヒーや紅茶などの洋風メニューが用意されていました。
そのため、当時の盛岡の人々には、新鮮で珍しい存在として愛されました。
その後、盛岡には次々と喫茶店がオープンするようになりました。
1930年代には、盛岡駅前に「カフェ・カトレア」や「カフェ・ド・パリ」などの老舗喫茶店がオープンし、盛岡の喫茶店文化の礎を築きました。
1950年代になると、盛岡の喫茶店は、若者たちの憩いの場として人気を集めるようになります。
当時の盛岡は、工業都市として発展を遂げており、多くの若者が盛岡に集まっていました。
そのため、喫茶店は、若者たちが集まって語り合ったり、音楽を楽しんだりする場所として、重要な役割を果たしました。
1970年代になると、盛岡の喫茶店は、さらに多様化していきます。
この頃には、セルフサービス式の喫茶店や、専門性の高いコーヒー店などがオープンするようになりました。
1980年代以降になると、喫茶店は、若者たちの間での人気は次第に低下していきました。
しかし、近年では、若者を中心に、再び喫茶店が注目を集めるようになっています。
これは、コーヒーの文化が浸透し、本格的なコーヒーを楽しめる喫茶店が増えたことなどが背景にあると考えられます。
現在、盛岡には、さまざまなスタイルの喫茶店が存在します。
老舗の喫茶店や、こだわりのコーヒーを提供する自家焙煎珈琲店、そして、おしゃれなカフェなど、さまざまな喫茶店を楽しめるのが、盛岡の魅力の一つです。
自家焙煎にこだわる珈琲店
盛岡の魅力の一つとしてあげられるのが自家焙煎珈琲店の存在です。
実は盛岡は、他都市と比べて珈琲店が多いことで知られています。
市内には、100軒以上の珈琲店があり、その数は全国でもトップクラスです。
その中から評判の自家焙煎珈琲店8店(盛岡市内)をご紹介します。
※自家焙煎珈琲店マップもありますのでご活用ください。
自家焙煎 いなだ珈琲舎
1960年に創業し、50年以上の歴史を誇ります。
いなだ珈琲舎では、自家焙煎にこだわったコーヒーを提供しています。コーヒー豆は、世界各地から厳選したものを、店主が丁寧に焙煎しています。焙煎の度合いは、豆の種類や産地に合わせて、微妙に調整しています。
いなだ珈琲舎のコーヒーは、香り高く、味わい深いのが特徴です。ブレンドコーヒーのほか、ストレートコーヒーも用意されています。
店舗情報
住所/岩手県盛岡市南大通1-12-18 松栄館1階
電話番号/019-656-7766
定休日/月曜日、第2・4火曜日
営業時間/7:30〜19:00
駐車場/4台
アクセス/JR盛岡駅から徒歩10分、盛岡バスセンターから徒歩5分
自家焙煎コーヒー屋 クラムボン
1959年創業の老舗コーヒー店です。店名の“クラムボン”は、宮澤健治の童話作品「やまなし」に登場。
店主の高橋さんは、もともとコーヒーが好きで、趣味でコーヒー豆を焙煎していたそうです。
しかし、次第にコーヒー豆の焙煎に興味を持ち、先代の父から引き継ぎ、プロのコーヒー焙煎師になりました。
クラムボンのコーヒーは、高橋さんのこだわりが詰まったものばかりです。
コーヒー豆は、世界各地から厳選したものを、丁寧に焙煎しています。
焙煎の度合いは、12種の豆を種類や産地に合わせて、微妙に調整しています。
クラムボンのコーヒーは、苦味と甘味のバランスがとれた、コクのある味わいが特徴です。
オリジナルブレンドコーヒーのほか、ストレートコーヒーも用意されています。
店舗情報
住所/岩手県盛岡市紺屋町5-33
電話番号/019-651-7207
定休日/水・木曜日、日曜日
営業時間/10:00〜17:00
駐車場/1台
アクセス/JR盛岡駅から徒歩19分、盛岡バスセンターから徒歩5分
漸進社(ぜんしんしゃ)
盛岡の漸進社(ぜんしんしゃ)は、2023年1月20日にオープンした自家焙煎珈琲店です。
店主の鈴木さんは、以前は中ノ橋通で「自家焙煎珈琲&Bar バロック」を営んでいましたが、コーヒー豆の販売に力を入れるために、場所もコンセプトも雰囲気も変えて漸進社をオープンしたといいます。
漸進社の店名は「少しずつ進歩する」という意味です。
鈴木さんは「新しいことを始めるにあたって、弱めの一歩を踏み出したい意味で付けた。
少しずつ街になじむ良い店にしていきたい」と話しているそうです。
漸進社は、コーヒー豆の小売りをメインに、コーヒーの販売やカフェスペースを提供しています。
コーヒー豆は、世界各地から厳選したものを、店主が丁寧に焙煎しています。
焙煎の度合いは、豆の種類や産地に合わせて、微妙に調整しています。
漸進社は自家焙煎のストレートコーヒーを、世界各国から収集したカップで提供しています。
店内は、落ち着いた雰囲気で、ゆったりとコーヒーを楽しむことができます。
また、コーヒー豆の販売スペースも併設されており、お気に入りのコーヒー豆を購入することもできます。
漸進社は、盛岡の新しいコーヒー文化の発信地として、今後も注目を集めていくでしょう。
店舗情報
住所/岩手県盛岡市紺屋町2-20
電話番号/090-9842-0739
定休日/不定
営業時間/12:00〜23:00
駐車場/なし
戸塚珈琲店
盛岡の戸塚珈琲店は、2020年6月にオープンした喫茶店です。
内丸のメディカルセンターに隣接した薬局駐車場内にあります。
店主の戸塚さんは、以前は盛岡市内にある老舗喫茶店で働いていました。
そこで培った経験と知識を活かし、オリジナルのコーヒーを提供しています。
戸塚珈琲店のコーヒーは、香り高く、味わい深いのが特徴です。
ブレンドコーヒーのほか、ストレートコーヒーも用意されています。
店内は、大人数人が入ればいっぱいになる小さな店ですが、珈琲好きが集まる店です。
手回しの焙煎室は別の場所にあるため、見ることはできません。
落ち着いた雰囲気で、苦味と甘味のバランスが良いコーヒーを楽しむことができます。
また、店主との会話も楽しめます。
戸塚珈琲店のおすすめメニューは、オリジナルブレンド/漆黒ブレンド/パプアニューギニア/ブラジル/マンデリン/東ティモールなどだそうです。
店舗情報
住所/岩手県盛岡市内丸17-11 USビル 1F
電話番号/019-658-9673
定休日/日曜・第2・3土曜日
営業時間/10:00〜18:00
駐車場/なし
アクセス/JR盛岡駅から徒歩15分
treflod (トレフロード)
treflod(トレフロード)は、2022年9月にオープンしたコーヒーショップ&カフェです。
盛岡駅南口から開運橋を割ったて徒歩8分ほどの場所に位置しています。
店名のtreflodは、スウェーデン語で「三本の川」という意味なそうです。
盛岡市内を流れる川に魅了され名付けたとのこと。
店主の想いは、コーヒーを通じて、人と人、人と街をつなぐことです。
treflodのコーヒーは、エチオピア・ブラジル・グアティマラ・ケニア・インドネシア・ホンジュラスなどから、店主が自ら選び抜いた豆を仕入れ、丁寧に焙煎しています。
ブレンドコーヒーのほか、ストレートコーヒーも用意されています。
店内は、パリのアトリエをイメージさせる佇まいで、カウンター席やテーブル席があり、一人でゆっくりとコーヒーを楽しむことができます。
朝8時から開店するので、通勤前に訪れてみてはいかがでしょう。
店舗情報
住所/岩手県盛岡市大通3-7-9 東北堂ビル1F
電話番号/019-658-9174
定休日/火・水曜日
営業時間/8:00〜19:00
駐車場/なし
ねるどりっぷコーヒー 機屋(はたや)本店
ねるどりっぷコーヒー 機屋は、岩手県盛岡市にある老舗の喫茶店です。
機屋は1985年閑静な住宅街の中に、古布店の付属喫茶室としてOPENしました。
現在は4店舗を展開しています。
機屋は、盛岡市本町通りにあるレトロな雰囲気のお店で,全国の珈琲通によく知られた珈琲の名店です。
店内には、ネルドリップコーヒーを淹れる大きなサイフォンが置かれており、店主の関さんが丁寧に淹れるコーヒーを味わうことができます。
メニューは、“オールドコーヒー”の他にも、同店直営の「本町菓子店」のシフォンケーキなども充実しています。
岩手県を代表する喫茶店の一つ“ねるどりっぷコーヒー 機屋”の特徴は、以下の3つです。
- ネルドリップコーヒーにこだわっている
ネルドリップは、コーヒー豆の油分をしっかりと抽出することができるので、濃厚でコクのあるコーヒーを味わうことができます。
- 自家焙煎のコーヒー豆を使用している
機屋では、オールドビーンズ(10年以上経過した豆)を自家焙煎したコーヒー豆を使用しています。コーヒー豆の焙煎は、店主が毎日丁寧に行っています。
- レトロな雰囲気のお店
機屋は、木の香溢れるレトロな雰囲気のお店です。
店内には、古い家具や雑貨が置かれており、落ち着いた雰囲気の中でコーヒーを楽しむことができます。
本店・店舗情報
住所/岩手県盛岡市中央通3-6-22
電話番号/019-622-2007
定休日/月曜日、第1火曜日
営業時間/11:00~19:00
駐車場/5台
茶房 ふじわら
月曜から水曜の昼は「茶房ふじわら」に、夜は予約制の寿司店にかわる少しユニークな「ふじわら」。
「ふじわら」は、本町通りに面したお店だが、うっかりすると見落としてしまいそうな隠れ家的雰囲気です。
コーヒーは、ブラジル・ルワンダ・東ティモールの3種類だが、紅茶・緑茶・抹茶・カフェオレ・ミルクティなど豊富。焼きおにぎり・パウンドケーキまである。
「ふじわら」の特徴は、以下の3つです。
- 自家焙煎のコーヒー豆を使用している「ふじわら」では、自家焙煎のコーヒー豆を使用しています。コーヒー豆の焙煎は、店主が毎日丁寧に行っています。
- コーヒーの種類が豊富「ふじわら」では、コーヒーの種類が豊富です。ネルドリップコーヒーやエスプレッソなど、さまざまなコーヒーを楽しむことができます。
- 隠れ家的雰囲気
本町通りに面したお店ですが、うっかりすると見落としてしまいそうな隠れ家的雰囲気です。
「ふじわら」は、盛岡で新しいコーヒーの楽しみ方を提案するお店です。ネルドリップコーヒーの深い味わいと、隠れ家的雰囲気のお店で、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
店舗情報
住所/岩手県盛岡市本町通2-2-12
電話番号/019-623-4490
定休日/〜木曜日
営業時間/ 11:00〜16:00
駐車場/なし
fulalafu (フララフ)
盛岡市鉈屋町は、盛岡駅から北上川沿いに位置するエリアにあり、かつては舟運の要所として栄え、現在も町家や蔵などの歴史的建造物が残っている地域です。
その鉈屋町にある自家焙煎豆専門店「ふららふ」は、生豆から焙煎を行うお店です。
店内には、生豆のショーケースや焙煎機が置かれており、世界各国から選び抜いた良質の豆が20種類ほど並んでいます。
また2台の小型焙煎機で行っているコーヒーの製造工程を見ることができます。
店内ではコーヒー豆の販売も行っており、自分の好みのコーヒー豆を購入することもできます。
ホームページでは、現在取り扱っているすべての豆の特徴を掲載しているので、購入の際は事前にチェックするとよいでしょう。
「ふららふ」の特徴は、以下の3つです。
・生豆から焙煎を行っているため、出来立てのコーヒーを味わうことができます。
・コーヒー豆の種類や焙煎具合の相談が可能、自分の好みに合わせたコーヒーを楽しむことができます。
・コーヒー豆の販売を行っていますから、自分の好みのコーヒー豆を自宅でも楽しむことができます。
販売しているコーヒー豆
パナマSHB・ルワンダ スカイヒル・ケニアAA・インドネシア トアルコトラジャ・東ティモール
マウベシ・コロンビア スプレモ・メキシコ SHG など
店舗情報
住所/岩手県盛岡市鉈屋町15-8
電話番号/019-681-7917
定休日/水曜日
営業時間/ 10:00〜19:00
駐車場/なし
珈琲・うつわ わたなべ
盛岡市中央通りにある「珈琲・うつわ わたなべ」は、2008年にオープンした喫茶店です。
「石川啄木新婚の家」から裏通りには入った静かな住宅地にあるで、少し分かりにくいいかも。
店主の渡辺さんは、自家焙煎のコーヒー豆にこだわりつつも、自分の理想を追うよりお客さんに喜んでもらう味を目指しているとのこと。
豆の産地だけでなく、収穫年までもこだわって選定いるとか。
店内は、木の温もりを感じられる落ち着いた雰囲気です。カウンター席とテーブル席があり、一人でもグループでも利用できます。
店内の一角には、奥さま作の器が並んでおり、購入することもできる。
4月から11月のお土曜は、「材木町よ市」に出店しているため、店はお休み。「珈琲・うつわ わたなべ」は、コーヒーの味わいと、うつわの美しさを楽しめる喫茶店です。
店舗情報
住所/岩手県盛岡市中央通3-18-14
電話番号/019-654-6135
定休日/月曜日・土曜日(4〜11月)
営業時間/ 11:00〜19:00
駐車場/2台
盛岡 自家焙煎珈琲店のマップ
盛岡市内にある自家焙煎珈琲店のマップです。
自家焙煎珈琲が飲める店・買える店を紹介しています。
盛岡でお気に入りのコーヒー豆を探す小旅行に“自家焙煎珈琲店のマップ”をご利用下さい。
❶ いなだ珈琲舎/盛岡市南大通
❷ クラムボン/盛岡市紺屋町
❸ 漸進社(ぜんしんしゃ)/盛岡市本町通
❹ 戸塚珈琲店/盛岡市内丸
❺ treflod(トレフロード)/盛岡市大通
❻ 機 屋(はたや)本店/盛岡市本町通
❼ ふじわら/盛岡市本町通
❽ fulalafu(フララフ)/盛岡市紺屋町
❾ 珈琲・うつわ わたなべ
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